今回読んだのは、「中川政七商店」などのコンサルタントとしても有名な水野学さんの『「売る」から「売れる」へ。水野学のブランディングデザイン講義』。
年末年始で何か1冊読みたいと思っていたところ、会社の本棚でこの本に出会いました。
水野さんの大学での講義をそのまま書籍化したもので、語り口調で書かれているので、とても読みやすかったです。
本書について
まずは目次です。
- 第1講 なぜ、いいものをつくっても売れないのか
- 第2講 デザインは誰にでも使いこなせる
- 第3講 ブランディングでここまで変わる
- 第4講 「売れる魅力」の見つけ方
本は講義の内容そのままにお話が展開されており、語り口調と講義で使用されたであろう写真やスライドでわかりやすく説明されています。
内容はブランディングデザインの考え方について、水野さんが手がけた実績を元にお話されており、かなり貴重な内容ではないかと思います。
学生に向けた講義なので、難しい専門的な言葉は少なく、わかりやすく、誰でも理解できるようにお話されています。
これは本の中で、「考えたことを丁寧に伝えていくと結果的にいいプレゼンになる。」「相手に手紙を書いて伝える」とあるように、聴いている相手にどうすれば伝わるかを考えた結果、難しい専門的な言葉ではなく、普通の言葉でわかりやすく伝えるようにしているのではないかなと思います。
感想
ブランディングには前から興味があったので、とても楽しく読めましたが、それだけではなく、文章そのものがとても読みやすく、わかりやすかったので、かなりすいすい読むことができました。
「コンセプトとはものをつくるための地図」とか「ブランディングは手段であり、それによって商品が売れたかどうかが大事」など平易な言葉で大事なことをわかりやすく伝えてくれていると感じました。
また、本の中ではプレゼンについても書かれていました。
プレゼンの時、どうしても難しい言葉で話そうとしたり、必要以上にかしこまってしまうのですが、そうではなくて、自分の考えを丁寧に、相手に伝わるように話すことが大事だと書かれており、これから人前で話す時には意識して取り組んでみようと思いました。
個人的にブランディングデザインというものはすごく難しいことなんじゃないかなと思い込んでいたのですが、本の中で「センスとは、集積した知識をもとに最適化する能力」とあり、センスは持って生まれるものではなく、知識に基づくものなんだとわかりました。
この考えはWebはもちろんですが、いろいろな場面で生きてくると思うので、常に意識していきたいところです。
昔は自分自身、センスは生まれつきのものだと思っていました。
自分にはセンスがないから、どうしたらいいものになるとか、何がいいものとかわからないと決めつけていました。
ですが、Webの仕事をするようになって、いろいろなデザインを目にするようになって、どうしたら見やすいか、どうしたらうまく伝わるかということを考える機会がたくさんあり、そのおかげで少しですが、ものの良し悪しがわかるようになった気がしています。
まだまだなんとなくな部分も多く、力は足りてないですが、Webデザインのセンスはこれからも磨いていきたいので、まずは知識を身につけるところからやっていこうと思います。